作者別: yusuke.kido
琉球初版-再販-不発行
Lot 187-189 琉球最初の正刷切手 初版から未発行第三版まで
第1次普通切手 不発行第三版 再販の上に編目印刷を加刷。ヒンジ跡なし極美品。日本関連地域切手カタログに不発行の記載あり。琉球側の切手印刷追加発注に際し、大蔵省印刷局が印刷、加刷を施したもので、最終的に不発行に終わった。出品者リーフによると『沖縄民政府より切手の注文を受けた大蔵省印刷局は、注文の枚数が余りに少なかったので間違いだと思い、注文枚数の10倍を印刷した。その誤印刷に際し、当時の日本で使用されていた高額の取引高税印紙と同様の網目模様を印刷し、次回の発注に備えていたが、図案改正の第二次普通切手が発行されることになり、最終的に不発行に終わった。』とある。日本においては取引実績が少なく、米国にいくつかの例が報告されている。青味斑点と赤味斑点の二種類があ る。初期の琉球フィラテリーにおける至高の品。
初版から第三版までがオークションで一度に揃うことは、まずありません。第三版がとても珍しく、市場に流通することがほとんどないからです。初版ロットは1円がかなり濃く、30銭は淡色なので、シェード的にも面白いです。10銭の銘付10枚ブロックがあるので、定常変種も抑えられます。一度に初版、再販、不発行を揃えるのもいいかもしれません。
オークションマテリアルのご紹介 新発見の戦後欧文印
Lot 160 月活字がローマ字の欧文櫛型印の郵便使用例。高知、神戸中央に次ぐ第3の使用局。新発見。郵便使用極希少 最低値20,000円
このタイプの消印は、郵便消印百科事典(鳴美)によると、式紙印として使用される消印で、郵便使用例は高知と神戸中央しか発見されていなかった。また両消印は金属印だが、この札幌の消印は日付活字などにゴム印の特徴を有しており、郵便使用としては新発見のタイプである。
1956 世界卓球記念切手 単貼、欧文櫛型 SAPPORO 26 V(?) 56 JAPAN。10円=印刷物料金(1951.12.1-1961.9.30)
戦後関係のコレクターの反響が大きかった裏表紙のマテリアル。新発見で、消印カタログにはこれまでに記載がありません。SAPPOROの新発見の使用例は鮮明で、記念印刷物単貼という素晴らしい組み合わせ。封書10円時期の記念切手コレクターにとっても決して無視できないマテリアルです。
オークションマテリアルのご紹介 菊10銭 在中国局の無加刷使用例
Lot.45 在中国局 無加刷 菊切手の在中国日本局における使用例。日専によるとごく少数しか報告されていない。初年度使用
最低値30,000円
菊10銭、中型年号2字 SHANGHAI 99.MAR18 IJPO。YOKOHAMA, VANCOUVER経由バージニア州STAUNTON宛て外信書状。米国内でテキサスへ転送、到着印:TEMPLEITEX APR.14 1899。
在中国日本局では、手彫切手の一部や小判切手、記念切手も発売されたが、こと菊切手に関しては、1899年(明治32)の発行時には従来の小判切手の在庫が多く、また一年後の1900年(明治33)に支那字加刷切手が発行されたため、無加刷の使用例がほとんど報告されていない。
在中国日本局では、手彫切手の一部や小判切手、記念切手も発売されたが、こと菊切手に関しては、1899年(明治32)の発行時には従来の小判切手の在庫が多く、また一年後の1900年(明治33)に支那字加刷切手が発行されたため、無加刷の使用例がほとんど報告されていない。
在中国局のマテリアルとして、文句なしの珍品です。記述の通り在中国局での無加刷使用例は大変少なく、郵便史的にも、菊切手のコレクションにも貴重なマテリアルです。支那字切手のコレクションのフォアランナーとして切手展の作品に組み込めばワンランク上のコレクションが出来上がります。